組織変革が「研修で終わる」会社と「現場が変わる」会社の決定的な違い

「良い研修だった」のに、現場は変わらない

研修終了後のアンケートでは、受講者の満足度が高かった。

内容も分かりやすく、講師の評価も良い。

しかし数か月後、現場を見てみると、以前とあまり変わっていない。

 

人材育成や組織変革に関わる方であれば、一度はこのような経験があるのではないでしょうか。

研修の満足度と、現場で起きる変化は同じものではありません。その場で理解できたことと、日常の仕事の中で新しい行動を続けられることの間には、大きな隔たりがあります。

にもかかわらず、現場が変わらなかったとき、私たちは研修内容や講師、プログラムの目新しさを見直そうとします。

もちろん、研修の質は重要です。

ただ、知識の分かりやすさや、その場の満足度だけを高めても、現場の変化につながらないことがあります。

 

研修の質だけを高めても、行動は続かない

研修で新しい考え方や方法を学んでも、職場に戻れば、これまでと同じ仕事が待っています。上司の関わり方も、会議の進め方も、職場で求められる行動も変わっていない。

その環境の中で、受講者だけに新しい行動を続けることを求めても、変化は長く続きません。

例えば、部下との対話の重要性を学んだ管理職がいたとしても、日々の業務に追われ、短期的な成果だけを強く求められていれば、以前と同じ指示中心の関わり方に戻っていきます。

これは、本人に意欲がないからとは限りません。研修で学んだことと、現場で起きていることが、つながっていないのです。研修の内容が悪いわけでも、受講者の姿勢が悪いわけでもない。研修と現場を別々のものとして扱っている。

その状態では、どれだけ良い研修を実施しても、変化は積み上がりにくくなります。

 

問題は、研修と現場を分けて設計していること

研修を企画するとき、多くの場合は「何を学んでもらうか」から考えます。

必要な知識やスキルを整理し、対象者を決め、プログラムを設計する。
これは自然な進め方です。一方で、学んだことを現場でどう使うかについては、受講者本人に委ねられていることが少なくありません。

 

何を実践するのか。

実践したときに何が起きるのか。

うまくいかなかったときに、どのように捉え直すのか。

 

そこまでは、研修の外側の話として扱われます。しかし、現場の変化を目的にするのであれば、本来は研修と現場を切り離すことはできません。研修は、新しい知識や方法を受け取る場であると同時に、現場で起きている課題を持ち込み、見方を変え、次の行動を考える場でもあります。

研修が終わった後の実践を受講者に任せるのではなく、実践につながるところまでを研修として考える。

ここに、「研修で終わる会社」と「現場が変わる会社」の違いがあります。

 

現場が変わる研修は、研修の中に現場がある

現場が変わる研修では、研修と実務が別々に存在していません。

 

実際に職場で起きている問題を題材にして考える。

研修で得た視点を使い、現場で何を試すかを決める。

実践して起きたことを振り返り、次の行動を考える。

 

こうした往復があることで、研修は一度きりのイベントではなく、現場の変化につながるプロセスになります。

大切なのは、研修後にフォロー施策を追加することだけではありません。研修そのものを、現場での実践と切り離さないことです。

研修の中に現場があり、現場での実践が次の学びにつながっている。

その設計があるとき、研修は知識を習得するだけの場から、組織変革の接続点へと変わっていきます。

 

必要なのは、研修をやめることではなく、アップデートすること

研修を実施しても現場が変わらないとき、研修そのものに意味がないと考える必要はありません。

新しい知識や視点を得ることは、変化のきっかけとして重要です。ただし、知識を伝えて終わる研修のままでは、現場への影響には限界があります。

必要なのは、研修をやめることではなく、研修と現場のつながりを加味した形へアップデートすることです。テーマを増やすことでも、より目新しい手法を取り入れることでもありません。

 

研修の中で、現場の何を扱うのか。

受講者が何を試し、そこから何を学ぶのか。

その学びを、次の行動へどうつなげるのか。

 

そこまで含めて設計されることで、研修は単発の出来事ではなくなります。

組織変革は、一度の研修だけで完成するものではありません。しかし、研修の中に現場との接続が組み込まれていれば、一つひとつの実践と学びを積み重ねることはできます。

iBRIDGEでは、研修を知識やスキルを伝える場だけではなく、現場での実践と学びを往復する機会として捉えています。

研修を続けているものの、変化が積み上がっていないと感じるときは、研修内容を変える前に、研修と現場がどのようにつながっているかを見直してみる必要があります。

 

研修と現場のつながりを考える

研修を実施しているものの、現場での変化につながっていない。

そのような場合、研修内容だけではなく、現場課題や実践とのつながりを整理する必要があります。

組織変革、人材育成、リーダー開発に関するご相談を受け付けています。