パナソニック エナジー東浦株式会社様 

組織のエンゲージメント強化に向けて、所属長の1on1力を底上げする

株式会社iBRIDGE 代表取締役社長 星野雄一(写真左)、パナソニック エナジー東浦株式会社 人事・総務部長 高見永治さん(写真右)

2021年、パナソニック エナジー東浦株式会社内で組織エンゲージメント強化の一環として、所属長に対する1on1力強化プログラムを行いました。

このプログラムは1on1の知識インプットはもちろん、実務での実行・振り返りも設計し、半年間掛けて”実践力”を強化しています。

もともと研修に力を入れていた中で、なぜこのプログラムにたどり着いたのか、そしてその後の社内の変化についてパナソニック エナジー東浦の高見部長に伺いました。

部署異動が少ない中で、自然に身に付かなかった対話力を強化したい

星野:御社の事業内容を教えてください。

高見部長(以下、高見):親会社に関連する国内海外向けの電池部品の梱包・出荷業務、輸出入業務および民生・車載向けの電池部品の組立・検査をやっております。

星野:プログラム導入前の御社の状況をお聞かせください。

高見:当社は、昔から人事異動や拠点異動が少なく、部署ごとに閉鎖的な部分がありました。ずっと同じ人とばかり仕事をしているので、コミュニケーションを取らなくても仕事が成立する部分もあるんですよね。だから違う職場の人と話すのが苦手な人が多かったです。異動が少ないため、業務や職場を変えることによって気づく機会が少なく、自分を変えるということも不足していたように感じます。

星野:エンゲージメント調査にも影響が出ていたというお話でしたね。

高見:2016年から親会社グループのエンゲージメント調査をやっていましたが、2016年を頂点に低下し続けていました。内容を見ると、コミュニケーションの不足が第一要因だったので、ここにメスを入れたかった。やはり対話が仕事の基本なので、上司と部下の信頼関係を築くことを1on1を通して実現して欲しかったです。

また先ほどお話ししたように、今まではグループ内でもコミュニケーションを取らなくても業務を進めることができていましたが、今後さまざまな構造改革や事業変革が起きると他社とのコミュニケーション力も高めていかなくてはいけない、そのためにも対話力を強化しなくてはならないという危機感もありました。今後のビジネス展開を踏まえても対話力は重要だと考えていました

所属長が部下との関わりを積極的に増やすようになった

星野:1on1力強化プログラムを導入することで、どのような変化・成果がありましたか。

高見:単なる対話の研修ではなく、所属長の方が対面している実際の課題も研修の中で解決していくので、所属長への浸透力が高かったと感じます。所属長の1on1の場に同席はしていないですが、職場で見ていても、以前より所属長が部下に目線を合わせて会話をしているように見えますし、1on1プログラム以降は積極的に現場に行ったり話しかけているように見えます。所属長と部下の間の見えないハードルが小さくなっているように感じます

言葉にできていない、本当にやりたいことを言葉にしてくれた提案

星野:なぜ、iBRIDGEをパートナーに選んだのでしょうか。

高見:当初、当社の課題をお話しさせていただいた後、提案された内容に非常に納得感がありました。何と言えばいいんでしょう、言葉にできていない、本当にやりたいことを言葉にしてくれた感じなんですよね。私たちが目指している研修はこういうものだとずばり提案してもらった感覚です。これは初めての感覚でした。

星野:実際に取り組んでみてどうでしたか。

高見:今までやっていた研修は、座学にワークを適度に入れて終わり。2-3日意識はするけれどもだんだん忘れ去れられるというのが多かったです。一方、今回のプログラムは”実践力”に重きをおいていて、受講者が個々に持っている課題を研修の中で解決していこうというのが斬新でした。星野さんもかなり突っ込んだ質問とフォローをしてくれるので、そのような過程を通して確実に浸透していきました。

余談ですが、今やっているリーダー研修も当社の経営課題を解決に近づけるようなテーマに取り組んでいるので、本当に楽しみです。

研修の場も心地よいです。早くもなく遅くもない、適度な問いかけを行いながら受講者と双方向で会話を進めてくださるので、心地よく研修に臨めています。また、説明がわかりやすいですよね。私もオブザーブで聞いていてもそう思いますし、受講者もそう言っていますね。

プログラムを通して、自然と他部署とのコミュニケーションが取れていく

高見:また、質問や対話のやりとりを通して、星野さんがお話しすることが当社にとっては”新しい気づき”というケースはよくあります。物流現場ではクロス監査という他拠点からの監査があるのですが、他拠点にとっての当たり前が当社には大きな気づきということがあります。これと近いのだろうなと感じます。星野さん自身もさまざまなご経験もされていて、懐が深いですので。

またプログラムの中でも誰かの課題を解決する際に、他の人の意見も入れながら進めていくので、自然と部署間のコミュニケーションもとれていくのも良いところです。

星野:誰かの当たり前が別の人の気づきということは良くありますよね。他に何か気になった点などはありますか。

高見:対話を重視しているので、研修自体もわかりやすく話しやすいというのはもちろんなのですが、研修から一歩出ても何でも話しやすい関係を作ってくれますし、研修以外のことも気軽に相談に乗ってくれます。また色々な経験を積んでいるのでさまざまな点で学びになりますし、相談するとすぐに考えてくれて提案してくれるのも心強いです。

あと、新しいことをやろうとするとどうしてもハードルを感じてしまうのですが、挑戦のハードルをうまく下げてくれるのもいいですよね。挑戦のハードルを下げて、実務でのやれそう感まで踏み込んでくれるので、本当に変化していきます。